4/1 快晴
新しい仕事が決まった。とんとん拍子に話が進む。名札の写真を撮ってもらい、ほんとうに採用なのだ、と思った。うれしさはまだ遠くにある。そのうち追いつく。
4/2 くもり
京都へ。恋人は献血に、わたしはエクセルシオールに行きました。期間限定のストロベリーソーダが飲みたかったのだ。ももいろのジュレに、ウィルキンソンが注がれる。
夕方、部屋の片づけに励む。部屋の隅に置いていたダンボールの底が湿っている。本を入れていたので、急いで取りだす。小説はおおかた無事だったが、漫画はしなしなになっているものがいくつかあった。散らかしているものの上に本が積まれる。余計に散らかった。ダンボールが湿ったのは、冷蔵庫の霜取りをしたからだった。霜取りをすると、溶けた水が床に流れることがある、と注意書きがあった。その水が隣の部屋にまで流れこんだのだ。霜取りをしたのは恋人だった。はじめこそ恋人に怒っていたが、なんだかたのしくなってしまい、ふたりで片づけて、ナポリタンを食べた。
4/3 雨、寒い
家を出たからといってうつが治るわけじゃない。うつも一緒に引越したのだ。息がくるしい夜はこれからもやってくる。
4/4 晴れ
あたらしい自転車で出かける。風が心地よく、洗濯物の気持ちになる。
夜、泣いた。しあわせなのにかなしい。おかしい。
4/5 晴れ
父の月命日。花を買う。この街のすきな花屋はまだ見つかっていない。今日行ったところは店員が苦手だったのでもう行かない。かなしい気持ちになって、500キロカロリーもあるパンを買って食べた。
4/6 晴れ
「おはよう」の声があまりにもやさしくて、こっちに来てよかった、と思う。
夜に近江大橋を渡るのがすきだ。ひかりがきれい。琵琶湖疏水にさくらを見に行った。ふあ、とため息がこぼれる。まだこっちに越してきた実感がない。大津駅で降ろしてもらって新快速に乗るような心地でいた。
4/7 晴れ
夜、アイスクリームを買いにスーパーへ。「ファミリーアイス」と「パーソナルアイス」に分かれていた。スーパーカップや雪見だいふくをパーソナルアイスと呼ぶのか。MOWのバニラを買う。近ごろすきなアイス。
不安(強)がやってくる。涙がぼろぼろ出てくる。やってられないよと思う。