5/20(月)

兵庫に住んでいた話をしたら「シティーガールやーん」と言われた。

 

5/21(火)晴れ

トマト缶で指を切った。もうちょっと開くでしょ、と蓋を触ったら血が出た。

余ったカットトマトをフリーザーバッグに入れて冷凍した。恋人に「わたしの血です」とふざけたLINEをするか迷ってやめた。

 

5/22(水)晴れ

コメダのモーニングへ。『日日雑記』を持っていく。

店に入るタイミングが同じだったおじいさんと連れだっていると思われて、「二名様ですか」と訊かれた。わたしは眉をひそめた。おじいさんが後ろから「いや、ひとり」と言って、さくさく歩いていった。つづいてわたしも席を決める。コップを両手で持ち、ふぅ、ふぅ、ずっ、とコーヒーを飲むひとのそばを通る。わたしもそんなかんじで飲もうと決めた。二人掛けの席につく。

コメダブレンドを頼む。先日、間違えて粉ではなく豆を買ってしまった。コーヒーを淹れられず、うらさびしい思いをしていた。あつい、にがい、という感覚をはやく味わいたい。モーニングは、山食パンにたまごペーストにバター。この組み合わせが最もおいしい。

パンを食べて本を読む。日記のようだけれど、日記ほど連なってはいないから、いつも適当なページを開いて読む。もう何度も読んでいる。

スーパーで買いものをして帰る。ヨーグルトと塩を買った。

 

5/23(木)くもり

晩ごはんは手羽元と厚揚げを煮ると決めた。仕込むのが面倒で、ゆでたまごを諦め、厚揚げを入れることにした。働いているドラッグストアで厚揚げを買って帰ろうとしたが、高い、社割を使っても高い、と思って、スーパーに寄ることにした。

地図によれば、この道をまっすぐに行くとそのスーパーがある。しかし、このあいだは辿りつけなかった。A交差点を左折と掲示があった。言うとおりにA交差点で左に曲がる。すこしして、また左に曲がるようだった。左は駐車場につづく道のようで、ほんとうにここなのか、と立ちどまる。道の端に色がついていた。歩行者の道だろう。わたしはすすむ。

スーパーはひっそりと、こっそりと、営業していた。小さなスーパーではない、滋賀を代表するスーパーである。トレードマークの赤と緑もどこか控えめで〈すきだ〉と思った。職場からいちばん近いし。ドラッグストアより30円安く、厚揚げが手に入った。

 

5/24(金)晴れ、暑い

夢を見た。

わたしは夢のなかの恋人と同棲をはじめるようだった。しろくあかるいギャラリーのようなところで、夢のなかの恋人に「わたし、グラタンすきだから。冬じゃなくても作るからね」と言った。

グラタンへの執着を感じる。家にはオーブンもトースターもグリルもない。したがって、グラタンを家で作ることができない。外で食べるほかない。外食を控えているから、わたしはだいすきなグラタンを食べることができない。よほどグラタンを食べたいのだ、と気づく。

 

5/25(土)快晴

おだやかな休日だった。数か月に一、二度訪れる、まったくこころが乱れない日だった。

百円ショップで買いものして、フラワーショップの前を通った。立派なももいろの芍薬が売っていた。あふれそうなつぼみだった。もうすぐ開くのだろう。ほしい、と思ったが、来週は仕事と旅行でほとんど家にいないからやめた。あと十日もすれば、また花を買う。

 

5/26(日)

特売のしめじを求めてスーパーに寄ったら、アサリが半額になっていた。にまにまする。いま『きのう何食べた?』を見ている。ドラマのなかで、アサリは砂抜きをして、冷凍すればよい、と学んだ。わたしはアサリをカゴに入れる。もうすぐ帰ってくる恋人にボンゴレを作ってあげよう、と思った。

来週の食材も、冷凍できるものはすこし買った。ふたり暮らしに戻る。ふたりよりもひとりで暮らした期間のほうが長いから、不思議なきもち。

 

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