6/10(月)晴れ
まだ熱がある。休みをもらう。
6/11(火)晴れ、暑い
朝、熱が下がる。二度寝した。
二度寝から起きて熱を測ると39.2度あった。悪寒がする。これはまずいと思って、発熱外来を受診する。コロナも溶連菌も陰性、インフルエンザの可能性はほぼないと言われた。喉の腫れがひどく、扁桃炎の診断を受けた。忍者の格好をした赤・青・黄の信楽焼のたぬきがこちらを見ている。細菌性かウイルス性かを判断するために採血をした。
夜、検査結果の電話がある。スピーカーにして恋人にも聞いてもらう。いやあ。ええっと。そうですね。なかなか話しはじめてくれない。恋人と顔を見合わす。難しい所見でして、と、細菌性の扁桃炎であること、CRPという炎症を表す数値が入院の一歩手前であること、なぜか肝臓の数値が高いことを話された。深刻そうに話すものだからこちらも不安になる。
もしかして死ぬのかな。やんわりそんなことを考えてしまった。肝臓の数値が悪い原因に思い当たるものはない。二月に亡くなった父は肝硬変だった。だからなのか、死というものがじぶんに近づいた気がしてこわくなった。むかし死にたいと思っていたからバチが当たったのだ、とすら思った。泣きじゃくって、寝る。
6/12(水)晴れ
熱が下がった。からだは怠い。今週いっぱい休みをもらうことにした。
昼ごろ、ふつふつと怒りが湧きあがって泣く。洗濯機の前にへたり込んで泣く。洗濯物を籠に移しながら泣く。ベランダの近くに籠を置いて、動けなくなって、また泣く。叫ぶように泣く。すっきりするまで泣く。
恋人が水筒の計量をはじめた。新しい水筒を買うにあたって、いまの水筒の容量を知りたかったらしい。計量カップに水を入れ、水筒に注ぐ。250mlしか入らない。どうりで日中水分が足りなくなるわけだ。同じ背丈のわたしの水筒の容量もしらべる。480ml入った。ふたりで「詐欺だ」と言う。背丈は同じなのに、こんなにも容量に差がある。
計量して、カルピスも作ってくれた。扇風機の風がそよそよあたる。夏だ。
6/13(木)晴れ
痛みが喉から耳のほうに移った。背骨からくぅと上に進んだところも痛い。ロキソニンを飲んで凌ぐ。からだのだるさも残っている。家事をしたり買いものに出たりするだけでくたびれる。横になる。扇風機の風があたる。首を回していて、周期的に風がやってきてよい。休みをもらうのは正しかった。このからだでは到底働けない。
洗濯物を取りこんで、かぼちゃを煮る。博多駅で買ったあまい醤油を入れる。このあまい醤油を卵かけごはんにかけると頗るうまい。煮ているあいだ、洗濯物を畳んだり、きゅうりのサラダを作ったりする。30分ほど経って味見する。ほろほろでよい。
恋人がかぼちゃをぱくぱく食べてくれた。うれしかった。
痛みがあり、耳の下を冷やして寝る。
6/14(金)晴れ
採血のため病院へ。待合にも信楽焼のたぬきがいる。
扁桃腺の腫れは治ってきている。抗生剤を飲み切ったら大丈夫。とのこと。
横になる。血圧を測ってもらう。きれいなバイタルですね、と褒められる。火曜日に来たときと同じ看護師さんだ。上手に刺してもらい、最小限の痛みだけやってくる。
帰宅して、三時間ほど昼寝した。
夕方、買いものに出る。アイスクリームを二つ買って、晩ごはんとした。家に帰ってジャイアントコーンを開けるととけていた。頭のいちばんおいしい部分がラベルとともに剥がれた。スプーンですくって食べる。不要になった(あとでまた必要になる)スプーンをコースターの上に置く。
19時過ぎ、病院から電話がある。検査の結果が出た。扁桃炎はこのまま治る。肝臓の数値がやはり高い。扁桃炎とは切り離して考えましょう。とのこと。おおむね予想どおりの結果だったので、安心してMOWのバニラを食べる。
自転車で持ち帰ってもアイスクリームがどろどろとける。
6/15(土)くもりのち雨
エアコンをつけて、カルピスを飲む。心地よくなって眠る。起きたら氷がとけて水のようなカルピスになっていた。
夜、京都へ。安い八百屋を見つけて入る。ピーマンと小松菜を買った。
桂川のイオンモールで買いものする。小さいタッパーを買った。おやつにクレープを食べた。コーンとチーズは名コンビ。
帰りの車で扁桃炎の痛みに耐える。調子に乗って出かけたのがよくなかったのだろうか。
6/16(日)くもり、夜 雨
昨晩から耳と喉の痛みがひどくなった。喋ることも飲むことも食べることも苦しい。休日診療で診てもらい、血液検査もした(肝臓の数値は良くなっていた)が、明日、耳鼻科にかかってくださいとのことだった。
温めたタオルを耳に当てると痛みが一時的に和らぐ。温かさは持続しない。この方法は短時間しか使えない。
夜、一、二時間毎に目が覚める。ひどい痛み。勇気を振りしぼってお茶を飲む。ゆっくり咀嚼してゼリーも飲みこむ。眠っている間、うまく唾液を飲みこめていないようで、涎が出る。起きるたびにマスクを替える。