6/24(月)くもり、むし暑い
出勤前、晩のために里芋の煮っころがしを作る。煮ている間、とうもろこしの実をむく。芯を捨てる。里芋が柔らかくなる。強火でしゅわしゅわと水分がなくなっていくのを眺める。適当なところで火を止めて、ハンディファンの風を当てて粗熱をとる。もう準備をしなければならない。
汗をかきながら働く。16時半、退勤。
汗をかきながら帰って、とうもろこしごはんを炊く。レシピを読む。塩小さじ1、実と芯を入れる、とある。朝、芯を捨ててしまった。まあいいか。風呂に入る。
目を瞑る。呼吸がうまくできない。眠るのがこわい。
6/25(火)くもり
錦糸卵を作る。一回目は卵の量が多かったようでべたべたになった。二回目は卵の量を減らす。フライパンからたまごを剥がす。うすっぺらい。『夢色パティシエール』のミルクレープの話を思いだした。フライパンからたまご/クレープを剥がす手つきが似ている。トマト・きゅうり・錦糸卵・ハムをのせて、冷やし中華の完成。
夜、泣きわめく。不安〈強〉がやってきた。
6/26(水)くもり
今日はお弁当を作らない。じぶんのいちばんやりたいことを犠牲にしてまでこなすタスクではないと思った。昨晩淹れて飲まなかったコーヒーを温めなおして、公開する日記を編集する。ぼんやりした頭が次第に冴えてくる。気分も晴れる。わたしは先の不安を解消するために過去を省みているのかもしれない。
職場のひとに「ももちゃん」と呼ばれてうれしかった。そう呼ばれるとこころが近くなった気がする。
退勤後、耳鼻科へ。
〈もうすぐ呼ばれます〉のメールが迷惑メールに入っていた。家に帰る途中で気づけてよかった。ラグがあった分、病院での待ち時間が減った。先週やったばい菌の検査(先生がそう言っていた)の結果、扁桃炎は常在菌が起こしたものだとわかった。「しょうもない菌です、はい」と先生は言った。
肝機能の確認のために採血をした。刺されるのにずいぶん慣れた。
恋人のレイトショーについていく。わたしはコメダへ。コメダブレンドを飲みながら日記をつける。静かな夜だった。
作業を眺めるコーヒーを眺めるお冷
6/27(木)くもり
手抜きしようと思って、お弁当にドライカレーを作った。フライパンにごはんを入れてから、晩にチャーハンを作ってもらうことを思いだし〈しまった〉と思う。
たまごの最安値は「働いているドラッグストアで社割を使って買う」だった。定価はいつものスーパーのほうが安いから気づかなかった。休みの前の日(木/土)に買うことにしよう。
6/28(金)大雨
また熱が出る。不安になる。からだのこともお金のことも。
午前中に心療内科へ。ATMに並んでいたら電車を逃した。遅刻だ。じぶんのことがいやになる。次の電車に乗った。ざざぶり。駅から走って病院へ。受付を済ませて、Googleカレンダーを見て、予約の時間を15分はやく勘違いしていたことに気づいた。つまり、間に合ったのだ。こういうことがままある。30分ほど待つ。システムエラーでスタートが遅れていたらしい。
悪寒と戦いながら眠る。
19時ごろ、耳鼻科から電話があった。先日の血液検査の結果が出た。肝臓の数値は正常で、ひとまず安心とのこと。
夜、喧嘩した。泣いた。
6/29(土)
熱が下がった。からだはだるい。お弁当を作って二度寝してから出勤した。
休憩時間、座るとからだが重たくなった。動いているほうが楽だ。
夕方、買いものへ。
貯金箱を買った。透明のブタ。(じぶんたちで決めた)期限内に家事のタスクをこなせなかったとき、都合が悪くて家事をもうひとりに頼むときに小銭を入れる。財布に小銭が多いときも入れる。なぜか恋人はうれしそうに小銭を入れている。もっと入れてよ、と恋人は言う。
夜、喧嘩した。
6/30(日)雨のちくもり
昼に安いそうめんを食べた。おいしくなかった。味がほとんどないからこそ、食感が気になる。母に連絡する。「揖保乃糸か島原そうめんか三輪そうめんにしないとだめです」と言われた。残して、晩ににゅうめんとして食べることにした。
ふと藤沢先生からの手紙を読みたくなった。ダンボールから出す。
もちろん、まじめでがんばりやさんなももちゃんも好きですが、先生は、放課後に見せるおもしろいももちゃんが大好きです。
この文の前には「がんばりすぎてしんどくなっていないか」というようなことが書かれている。読んで笑って泣いた。わたしは十歳のころからなにも変わっていない。いつもがんばりすぎるし、人を頼るのが下手くそだ。「がんばりすぎ」というのは人からの評価で、わたしは意外と手を抜いている。
しかし、からだが不調ということはきっと「がんばりすぎ」なのだと思う。恋人との喧嘩の根底にはこれがある。恋人もきっと「おもしろいももちゃん」がすきなはずなのに。ふう、と息を吐いた。