10/14(月)

もうおしまいだ

 

10/15(火)くもり

どんくさく生きてください 》

 

10/16(水)くもり

そうか。「腹を割って話す」とは、相手の悪いところを指摘したり、「あのとき、ああしてほしかったのに!」と過去を責めたりすることだけではない。いまわたしがしてほしいことを伝えるのも立派な本音だ。それならわたしにもできる。夜勤の母にLINEした。

生きている人間とは話せる。死んだ人間とはもう話せない。

 

10/17(木)晴れ

玄関で母に抱きしめてもらった。家を出たらほろりと涙がこぼれた。ほんとうに泣いてばかりだ。よーしがんばるよ、と思って、かばんのなかからイヤフォンを出す……ない! 忘れてきた。引きかえす。イヤフォンを忘れているということは、散歩のかばんから財布と鍵も出していないということだ。いい見送りをしてもらっただけに、帰るのがはずかしい。

 

ミントティーを淹れた。「これまずいけど、すきやねんな」と飲んでいたら、上の妹に〈またこいつ、あほなこと言うとるわ〉という目をされた。「味覚としてはまずいんやけど、飲みたくなっちゃうかんじ?」「いや、わからん」「みんなないの? まずいけどすきな食べもの」母の恋人にも訊いてもらった。「ひじき」と返事が来た。全員で「ひじきはうまいやろ」となった。「まずいけど、健康にいいから食べる」とのこと。それはきらいやん。塾から帰ってきた下の妹にも聞いた。「わかるわかる。味はきらいやけど、食感がすきなやつあるで」「なに」「エビ」全員で「お前、エビきらいじゃん」となった。エビフライの日、妹だけいつも別メニューである。

 

10/18(金)晴れ

妹がInstagramで趣味のアカウントを作るらしい。「アイコンを描いてほしい」と頼まれた。「おねえちゃんの絵、すきやから」と言われ、「よろこんで!」と依頼を受けた。

 

イヤフォンが壊れて片耳しか使えない。もう二週間が経つ。しんどい日々が続いていて、気にも留めていなかった。かなしみから解放されたわたしの、いまいちばんのストレスだ。驚いたことにストレスがお金で解決できるラインまで下がっている。ストレスなのに脅威ではない。ずっとお金では解決できないことに悩んでいたので余計にそう思ってしまった。もちろん、お金がないという問題が生じることもあるのだから、ケースバイケースである。

 

10/19(土)雨

エッセイを書き終えて、散歩に出た。清々しいきもちだ。いつもの階段で折りかえしたあと、顔が痒くなってくる。今日の蕁麻疹は顔かあ、と思いながら帰路に着く(蕁麻疹とは十年来の付き合いである)。散歩というのは、家を出てから帰るまでが散歩なのに、折りかえしてからは「散歩の帰り道」だと思っている節がある。顔がどんどん痒くなる。頬に大陸タイプのぶつぶつがある。気になってコンビニでトイレを借りて鏡を見た。真っ赤だ。アレルギー反応か。夕食のエビフライ? 河川敷の植物? 発疹以外の症状はない(しかも顔だけ)。家に帰って横になっていたらおさまった。念のため、近々アレルギー検査に行こうと思う。

 

(下の妹はコロッケを食べていました)

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10/20(日)晴れ、寒い

急に寒くなったからか、一日中鼻を噛んでいた。

ともだちから「先月の誕生日のお祝いに」とLINEギフトが届いた。メッセージに「生まれてきてくれてありがとう」とあった。昨日公開したエッセイを読んだのかどうかわからないけれど、絶妙なタイミングで言ってくれるものだから、じーんとなった。生まれてきてよかった。

 

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