10/21(月)くもり
鼻づまりがひどく、あまり眠れなかった。夜中に梅酒のお湯割りを作ってもらった。
重たいからだで出勤。まず、ハサミで指を切った。絆創膏をもらう。次に、ダンボールの角に指が刺さって血が出る。絆創膏をもう一枚もらう。もう今日はだめな日ですね、と思っていたら、乾燥機からステンレス製のバットを出すときにやけどした。濡れた軍手で触ってはいけないとわかっているのに、つい。指、3/10本負傷。
帰りしな、スーパーでビスケットを買った。店員さんがカチューシャや帽子を被っている。
去年の今頃、わたしもカチューシャを被って働いていた。カラオケ屋である。いつもより背が5センチほど高いので、厨房に入るとき、カーテンの開きぐあいを誤ってカチューシャが落ちる。156センチのいつものわたし仕様の幅。
そういえば、フロントに立っていたときクレームを受けた。報告の扱いは「クレーム」だが、いちゃもんである。責任者と相談し、時間サービスをすることになった。部屋に伺って謝罪する。眉を下げて、斜め下を見る。部屋を出てフロントに戻る。頭が痒い。顔を上げる。わたしは猫のカチューシャをつけたまま謝っていたのか。クレームは来なかった。
10/22(火)くもり
発熱。期せずして休みになり、日記ページの更新が間に合う。
夕方、発熱外来へ。電話で症状を説明する。
「なにで来られますか」
「自転車です」
「雨が降りそうなので気をつけて来てくださいね」
おそらく、車で来るひとに駐車場を案内するための問いなのだろう。天気を心配してくれる、さりげない心遣いがうれしかった。コロナは陰性。かるい鼻炎だと言われた。
10/23(水)くもり
最近、うまく眠れない。休憩時間にまどろむのが心地よい。
10/24(木)くもり
三丁目から四丁目に引越し。わたしは出勤。
ハサミのネジがなかった。セッティングしようと持ってきたときから、ばらばらになっていた。洗浄か乾燥の工程でなくなったとみられる。みんなで探す。修理に出すにもネジが必要だ。小さなハサミなのでネジも小さい。胡麻よりも小さい。捜索中、ちがう道具のネジがぱら、ぱら、ぱらと見つかる。ハサミのネジは行方知らずだ。きっと流されてしまったのだ。胡麻より小さいから、どこへでも行ける。
10/25(金)晴れ
4時に寝て、6時前に起きた。目を瞑ると呼吸ができなくなる。
発車がすこし遅れたため、乗り換えの電車を調べなおす。いつもかつかつの乗り換えで、今日はきっと間に合わない。ルートメモを見て気づく。いつも時間がかつかつなのは、乗り換え案内よりはやい電車に乗っているからだった。ほんとうはもう一本後らしい。こういうことがままある。
(この日以降もかつかつの乗り換えをしている)
10/26(土)晴れ
夜、妹と散歩に出る。心地よい気温だった。
いつも最後に階段をおりる。猫がいた。最近よく会う。妹に「猫だよ」と小声で教える。そっとおりよう。まばたきを三回した。わたしは引っ越したのだ。「降りるんここちゃうかったな」「そうやで。歩くスピードが落ちてるなあとは思ってたけど」まだ帰る家は間違えていない。
10/27(日)くもり
午前中、図書館へ。貸出カードを更新した。更新は三年毎、今回で四回目だ。カードの署名は幼いころのわたしの字だ。線は甘いし、全体のバランスは取れていないが、字形は整っていて書道教室の成果が見られる。この字を見るたびに愛おしくなる。あのときのわたしの精一杯のきもちがつまっている。